不動産業界では10年以上前から物件探しのWebサービスがあります。
近年は物件探しのWebサービスもより進化し、それだけではなく賃貸住宅や契約の管理などもIT化が進みました。
ただ、消費財とは違った特殊性から、他の業界よりも技術の導入がなかなか進まないと言われています。
しかし、時代の変化と共に少しずつですが不動産業界は変わりつつあるのです。
早くからITの可能性に注目していたTATERU（タテル）は、不動産業界の透明化に挑んでいるようですが、どのような変革が必要なのでしょうか？
今回は今後求められる賃貸住宅経営や、TATERU（タテル）のチャレンジについてご紹介します。
Contents
変わりゆく賃貸住宅経営
賃貸住宅経営に関するサービスは、インターネットを通じた様々なものが登場してきました。
パソコンやスマホから気軽に利用できるようになり、不動産のIT化はニーズが高まっています。
また、不動産業界の仕事がIT化することで、不動産店舗が大幅に激減する可能性もあると言われているようです。
では、具体的にどう変化しているのか見ていきましょう。
■物件探しから内覧見学をWeb完結
通常はポータルサイトを活用して物件を探し、模索しながら候補を絞り込みます。
また、すでに360度動画を物件の紹介ページに導入しているところは多いのですが、VR内見や情報処理技術が向上すれば、現地に行かなくてもその場で良し悪しの判断が可能となります。
物件探しから内見まですべてWeb完結できれば、不動産への問い合わせや訪問の手間を削減できます。
■設備や相場がチェックしやすくなった
不動産情報のポータルサイトでは、駅名や住所を入力するだけで、そのエリアの賃料相場や建物の設備状況などが調べられるサービスを用意しているところもあります。
以前から相場を調べられるサービスはありますが、設備状況に関して充実した情報を提供しているところはあまりありませんでした。
例えば、特定地域の住宅ボックスや無料インターネットなどが完備されている物件の割合を調べることが可能です。
賃貸住宅経営では空室対策が欠かせないので、対策を考える際に役立ちます。
■仲介が不要になる
一般的に物件情報の取得は不動産会社からの仲介となります。
しかし、最近はWebでの売主と買主のマッチングサービスが増えており、個人間取引がしやすい環境が整っています。
ダイレクトマッチングサービスや売主と買主に担当者が付くエージェントサービスが増えれば、不動産仲介の需要も減るでしょう。
■賃貸住宅の管理アプリが登場
スマホの普及に合わせて賃貸住宅管理ができるアプリが登場しています。
具体的に何ができるのかというと、アプリを通じて土地探しや賃貸物件の建築実例を見ることができたり、コンシェルジュとチャットでやりとりができたりする機能が用意されています。
管理委託やサブリースとなると自分がオーナーという感覚を失いがちですが、専門家と円滑に会話ができる機能は経営している実感を失わずに済むでしょう。
他にも建築や賃貸管理などの情報もワンストップでアプリから確認できます。
■契約や重要事項説明もWeb完結
例えば、スマートコントラクトという技術が導入された場合、設定した条件と一致すれば自動的に契約できる仕組みが構築されます。
売買となれば登記が不要になるとも言われているようです。
この仕組みが普及すれば、店舗での書類による契約事務が不要となるでしょう。
不動産業界をITで変えていくためには
すでにITを活用した不動産サービスは多数ありますが、今後導入に期待される技術もたくさんあります。
それにより賃貸住宅を経営しているオーナーや、これから経営を始めたいと考えている人がより気軽に経営できる体制が整います。
その一方、現状では不動産会社自体にメリットが少ないという意見もあるようです。
ITで不動産業界を変えていくためには、顧客と不動産会社の双方にメリットがあるテクノロジーが求められると言えるでしょう。
■不動産会社にフォーカスしたシステムが少ない
オンライン上で空室や申し込み件数を表示するシステムは顧客にはメリットの大きいサービスです。
その一方、その情報を管理する不動産会社は入力する手間が増えるだけで、メリットは少ないと考えます。
ITを用いたサービスは顧客にフォーカスしたものが多く、現状では不動産会社に向けたものは少ないようです。
この背景から不動産会社にメリットがあるテクノロジーを、顧客に向けたサービスと共に構築していく必要があります。
■メリットのある技術を広めていく重要性
不動産会社には業務負荷を下げる工夫や、生産性の向上、顧客と向き合う時間を増やすための工夫が求められます。
それを実現するためには、不動産会社には業務支援をテーマにしたテクノロジーが必要でしょう。
また、どんなサービスでも普及させなければ意味がないため、導入したテクノロジーを着実に広げていく取り組みも重要と考えます。
拡大させていくためには信頼関係を築き、それに基づいた広いネットワークが求められるので、今以上にフットワークを軽くしていくことが大切でしょう。
TATERU（タテル）子会社ロボットホームが挑む、不動産業界の透明化
TATERU（タテル）の子会社である株式会社Robot Home（ロボットホーム）は、IoT機器の開発や製造、販売、運用・管理などのサービスを行っている企業です。
また、様々なデータを活用し不動産管理や賃貸のためのApartment kitを開発しました。
不動産業界の透明化を一歩リードすることができましたが、賃貸経営の変化をもたらすIoT機器とはどのようなソリューションなのでしょうか？
■IoTを駆使した賃貸住宅キットは誰にメリットがある？
ロボットホームは、以下の5つのデバイス機器を開発しました。
・タブレット型のゲートウェイ「CENTRAL CONTROLLER」
・窓の開閉検知機能がついた「TAG SECURITY」
・遠隔で機器を操作できる「NATURE SENSOR REMOTE CONTROLLER」
・4タイプの解錠方法が搭載された「SMART LOCK」
・遠隔操作で照明の調光・調色が可能な「SMART LIGHT」
これらの賃貸住宅キットは企画・開発・設計・システム構築まで全てロボットホームが手掛けています。
スマートハウス機器と聞くと、スマートロック機能や防犯センサーなどといった仕掛け道具を思い浮かべるかもしれませんが、ロボットホームのIoT機器はタブレットを使って3者がやりとりできる環境となっています。
3者とはオーナー経営者・入居者・管理会社のことです。
この3者のコミュニケーションを円滑化させるために、このような賃貸経営アプリを開発したということです。
■賃貸住宅の見える化を実現
ロボットホームの技術は従来の賃貸住宅と大きく差別化し、新たな賃貸住宅の見える化が実現しました。
従来は入居者とオーナー、管理会社同士のやりとりは、電話や紙媒体で行われていましたが、IoTの技術を活用することで24時間問い合わせ・対応ができるようになります。
管理会社はチャットで入居者の入金確認が取れるようになり、連絡の行き違いがなくなりスムーズに対応できるようになるでしょう。
ロボットホームが開発したIoTの技術は、3者に利便性やトラブル解消をもたらしてくれます。
今後、不動産業界はこのような透明化を提供していくことが求められます。
IoTを導入したデザインアパートメントの評判は？
デザインアパートメントは若者から人気がありますが、IoTを導入していることでさらに高評価を得ているようです。
アパート経営はオーナーによる自主管理と、管理会社に任せる委託管理があります。
オーナーは、管理会社に委託するケースが多くなっており、TATERU（タテル）の不動産賃貸も管理運営を代行しています。
TATERU（タテル）のデザインアパートメントは入居者からどのように評価されているのでしょうか？
■入居者のニーズに対応した間取り設計
近年、新築アパートの間取りで最も多いのが、狭小の1Kタイプです。
入居者需要の多い首都圏に対し空室が多い現実は、この間取りが影響しているのではないでしょうか。
実際一人暮らしで住んでいる間取りで一番多いのは、確かに1Kです。
しかし、希望の間取りを見てみると1DKや1LDKが圧倒的に多くなっています。
現実と理想はどうやら一致していない可能性が高く、居住スペースとキッチンは別にしたいという希望があるようです。
では、なぜそういった賃貸に住まないかと言えば、やはり立地条件や家賃、設備などが優先され、間取りは妥協するという結果になることが推測できます。
しかし、TATERU（タテル）のデザインアパートメントは、1Kでも20平米を越える広々とした間取りが特徴です。
ロフトが付いて、トイレや浴室が別にある間取りもあり、入居者目線で設備を配慮しています。
■デザインアパートメントに寄せられた口コミ
では、実際のデザインアパートメントに対する口コミをチェックしてみましょう。
【口コミ】
“広い！窓も大きいし、エアコンも完備”
“天井が高い！”
“クローゼットも縦に広いので、スーツなどの収納には困りませんね。”
デザインアパートメントの天井の高さは3.5mもあるため、窓や天井などを大きくとることができるようです。
ロフトまでの高さだけでも2.1mもあり、通常のアパートに定められている建築基準法の標準高となっています。
最近は天井が高めのアパートが増えてきていますが、それでも2.4m程度が合理的と言われています。
部屋が広くなると天井を高くしないと圧迫感が出てしまうため、TATERU（タテル）のデザインアパートメントは間取りの広さだけでなく天井高にも考慮しているのでしょう。
また、居住スペースだけでなく収納スペースもしっかり確保しており、間取りが広い分部屋干しするための専用バーが降りてくる設備なども完備されていることが分かりました。
今回はIoTを導入した不動産管理に興味がある人のために、今後の賃貸住宅経営事情やIoT機器を導入するメリットなどについてご紹介しました。
TATERU（タテル）のデザインアパートメントのようなIoTを使った賃貸は、不動産業界に大きく貢献していくことでしょう。
