エフィッシモ・キャピタル・マネージメントとは?川崎汽船・東京鐵鋼・TASAKIなどの投資を分析!
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こんにちは!

 

本日は、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントについて取り上げてみます。

たまたま経済ニュースで知ったのですが、あまり聞いたことがない企業だったので調べてみることにしました。

 

調べてみると、旧村上ファンド出身者が立ち上げた投資会社で、シンガポールに本社を構えている企業のようです。
あまり企業概要や活動について情報がありませんので、活動内容が企業概要が気になっている人も多いのではないでしょうか。

 

過去から今までの活動内容や、直近の目立った投資案件などをご紹介しようと思います。
ニュースや雑誌で見て「どんな企業なんだろ?」と気になっている方の参考になれればと思っています。

 

1.エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの概要

エフィッシモ・キャピタル・マネジメント

 

1.1 会社概要

まずは概要から簡単にまとめてみました。
2006年にシンガポールに設立した投資会社であり、最近話題になった東芝の6000億円の増資に深く関わっている会社です。東芝の筆頭株主であり、6,000億円のうち841億円分はエフィッシモが負担している金額です。60社程に第三者割当増資を実施したわけですが、60社中最も割当額が大きかったのがエフィッシモです。

本社がシンガポールにあり、HPも検索ではヒットしませんので、一般の人の認知度は低いかもしれません。大企業の役員やIR室に所属している人は知っている人がほとんどだと思います。

 

1.2 代表的な投資先

次にエフィッシモの代表的な投資先を見ていきます。

 

・東芝

・川崎汽船

・リコー

・ヤマダ電機

・第一生命保険

・TASAKI

・トヨタ紡織

・スクウェア・エニックス・ホールディングス 等

 

「アクティビスト」として有名なファンドであり、東芝の件でも今後の動きに注目が集まっています。アクティビストは積極的に株主提案を行うため、東芝にも遅かれ早かれ圧力がかかると予測できます。

 

 

2.エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの投資トピック

エフィッシモ・キャピタル・マネジメント

 

2.1 直近の投資トピック「テーオーシー」

東芝の件は既にご紹介しましたので、それ以外で直近の動きをまとめてみました。
まずは「テーオーシー、自社株買い184億円」という見出しのニュースです。このニュースにエフィッシモ・キャピタル・マネジメントが出てきています。気になってテーオーシーの有価証券報告書を見て見ました。

「大株主の状況」という項目があり、様々な会社が記載されています。そして、その下に別枠で補足ありでエフィッシモ・キャピタル・マネジメントの名前が記載されていました。

補足には、「当社として当第2四半期会計期間末における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。」と記載がされています。株の保有比率は16.74%となっており、大株主の中では最も高い比率となっています。

今回のニュースは、エフィッシモを含めた銀行等から株を買うという内容です。エフィッシモが保有株を売却すると筆頭株主ではなくなるのでしょうか。今後を見越して自社株書いをしておいたほうが良いと判断したのか、別会社への投資を検討しているのかは分かりません。数年後、数十年後に狙いが見えてくるものなのかもしれません。

 

2.2 直近の投資トピック「東京鐵鋼」

次に、東京鐵鋼への投資について掘り下げてみます。6月15日付で筆頭株主になっており、保有比率は8.97%となっています。エフィッシモはなぜ東京鐵鋼への投資に踏み切ったのでしょうか。

東京鐵鋼は、マンションやオフィスの建設に使用される鉄筋コンクリートのトップメーカーです。業界だと9位に位置する企業であり、「トピー工業」(新日鐵住金系)、共英製鋼(旧住友金属系)等の大企業が上位を占めています。

今回は、「伊藤製鐵所」という業界12位の会社との経営統合が一つのきっかけになっています。統合すればシェアが上昇して、業界の中で存在感が増してきます。石油業界でも再編が進んでいますが、電炉業界でも再編が進むだろうと予測しているのだと思います。そして、エフィッシモは既に次の一手を見据えていました。

それは、2016年10月までに「大阪製鐵」という会社の株を5%取得していることです。業界再編に乗って利益を得られるように先んじて株を保有しておくあたり、プロですね…。

 

2.3 直近の投資トピック「TASAKI」

次にTASAKIへの投資について掘り下げてみます。2017年3月24日の日経新聞で「TASAKIがMBO TOBで上場廃止へ」という記事が出ていました。MBOで既存株主から株を買ったわけですが、買い付け価格は足元の価格より3割程度上乗せしたものでした。エフィッシモは6.3%を保有していましたので、投資で大きな利益を得ていることになります。

私は投資分野は詳しくありませんので分かりませんが裏ではエフィッシモが助言していたのかな~なんて想像していました…。これはあくまで私の想像ですよ。笑

TASAKIは業績が落ち込んでいるわけではありませんので、やはり今後の展開や成長を見据えて投資をしているということなのかもしれませんね。投資の方針を公開していないらしいので、詳しいことは分かりません。

 

 

3.エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの川崎汽船の買い増し

エフィッシモ・キャピタル・マネジメント

川崎汽船と言えば、国内で業界3位となっていて海運業界の大手企業です。エフィッシモは38%の株を保有している筆頭株主となっていますこの案件も「投資」ではあるのですが、面白そうなので別項目として取り上げてみました。社長が取締役として再任されるかが焦点となっていたのですが、エフィッシモは前年に再任に反対票を投じていました。

1395億円の純損失を計上してしまったので、エフィッシモからすると反対なのだと思います。この案件を見ていると、エフィッシモが物言う株主と言われている原因が分かります。どうやら、当期ROE、次期ROE共に8%未満の場合、取締役の再任に原則賛成しないという方針を掲げていたようです。

結果的に、再任はされたようですが、エフィッシモが賛成したのか反対したのかは明らかになっていません。謎が多い会社ですね。投資の方針や経営に関する具体的な内容を言ってしまうと様々なリスクが出てくるということを分かっているのだと思います。たぶん、今後もあまりメディアには出てこないでしょうね。

 

 

4.エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの注目ポイント

エフィッシモ・キャピタル・マネジメント

 

東芝の件もそうですが、「業界再編」「経営統合」「再建」 等のワードが出てくるところにはエフィッシモが関わっている可能性はあるということです。業界単位での大きな流れを予測して、大企業に積極的に投資して自分達が持っていきたい方向へ持っていくみたいな戦略なのでしょうか。

最近では、パソナに対して香港拠点の物言う株主がコスト管理の徹底を求めるというニュースが出ていましたし、以前にGEが役員受け入れの要求に応じた事例もありました。物言う株主が徐々に注目されているのは、それが企業にとっても良い方向に繋がるという一つの「手段」として受け入れられているのだと思います。

エフィッシモが投資している企業は他にもたくさんあります。上記で紹介した内容はほんの一部に過ぎませんので、上記のような内容が日々色んな企業で行われているのだと思います。筆頭株主ではなくても、10%や15%ぐらいを保有している企業は今後の動きに注目したいですね。何を狙って株を保有しているのか、今後の展開をどう予測しているのか、を考えて見てみると面白いと思います。

 

 

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