再生可能エネルギー投資などに興味があり、今後副業したいと考えている方は、太陽光の力をエネルギーに変えるソーラー発電に注目してみましょう。
今回は、ソーラー発電の方法や始め方についてご紹介していくので、副業としてソーラー発電を取り入れたいと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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■ソーラー発電が向いているのは？
政府からも日本の主力電源にとされている再生可能エネルギーは、まだまだ進んでいない状態であり、今後さらなる発展が望まれている分野でもあります。
そんな再生可能エネルギー投資の中でも注目されているソーラー発電とは、どんな方に向いているのでしょうか？
・日照時間が長い地域に住んでいる人
日本国内では、それぞれの地域によって日照時間が異なってきます。
その中でも特に日照時間が長いのは北海道帯広市、山梨県甲府市、静岡県静岡市、群馬県前橋市、高知県高知市、宮崎県宮崎市となり、これらの地域はソーラー発電に恵まれた地域でしょう。
しかし、日当たりなどによっても異なるため、これ以外の地域でも条件が合えば十分な発電が可能です。
・年間の降水量が少ない地域に住んでいる人
ソーラー発電は、気温の高さや日射量の多さだけでなく、降水量にも左右されます。
どちらかというと内陸の方が適していて、年間を通して降水量が少ないと発電のロスにもなりにくくなります。
そのため、梅雨時期はどうしても発電量が少なくなる傾向なので、梅雨のない地域の方が向いているでしょう。
・標高の高く広い土地がある人
標高が高い土地を持っている場合、周囲に日照を遮るものがないため、効率良く発電できる可能性が高くなります。
また、広い土地がある場合はソーラーを全面に広げればその分発電量も増えていきます。
・寒冷地に住んでいる人
太陽光発電の半導体は、温度が高くなってしまうと発電効率が低下する可能性があります。
温度が10度上昇することで2～5％程度の減少が予想されるため、寒冷地の方が効率良く発電できます。
ただし、夏の暑い時に極端に発電量が少なくなるということではありません。
■ソーラーパネルにも種類がある？
発電に用いられるソーラーパネルは一見同じように見えるかもしれませんが、様々な素材によって作られており、化合物系やシリコン系、有機物系などに分類できます。
素材によって効率やコストも変わってくるので、特徴を知ってから選んでみましょう。
・化合物系
様々な化合物を組み合わせて原料にするソーラーパネルは、CIS（CIGS）系やCdTe系、GaAs系などがあります。
最も多く使用されているのがCIS（CIGS）系で、光の吸収率や変換率が高く、さらに高温になっても出力の低下を感じさせないという特徴があります。
生産コストも低く、量産に向いているというメリットもあります。
CdTe系は非常にコストが低いだけでなく、光の吸収率が高いのに出力の低下はあまりないのが特徴です。
ガリウムとヒ素が原料となるGaAs系は、ソーラーパネルの中で最も高い変換率を維持し、光の吸収率が高いため資源の節約が可能です。
宇宙やカーレース用にも用いられていますが、その分価格が高くなっています。
・シリコン系
最も一般的なシリコン系はソーラーパネルの中でも歴史が古く、最も使用されています。
シリコン系の中でも結晶系のものが多く、そこにも単結晶シリコンや多結晶シリコン、他のシリコン系があります。
単結晶シリコンは1954年に開発された歴史にあるシリコンで、変換性の高さや耐久性、信頼性も高いものとなります。
しかし大量生産が難しいことからコストがかかります。
多数の単結晶シリコンから出来ている多結晶シリコンは、単結晶シリコンの断片を溶解して製造するため、単結晶シリコンに比べてコストが抑えられますが、機能は単結晶シリコンと同じであることが特徴です。
特定の結晶構造を持っていないアモルフィスシリコンは、構造も結晶系シリコンとは異なり、製造コストが低いことも特徴として挙げられます。
さらに光の吸収率が高く、様々な素材の上に吹きつけられるのも魅力でしょう。
HITシリコンはエネルギーの変換率が高く、高温でも高変換でロスが起きにくいのですが、製造コストが高いため販売価格も高くなります。
・有機物系
有機物を原料にしたソーラーパネルは、比較的新しいパネルの種類であり、今後期待できる分野でもあります。
そのため、まだ実用できるレベルには達していないものの、色素増感太陽電池と有機薄膜太陽電池の2種類の研究が進められています。
色素増感太陽電池は様々なカラーパネルが製造できて、好みのカラーパネルによってデザイン性を高められるのが特徴です。
低コストですがまだ変換率が低いため、今後の課題になっています。
一方の有機薄膜太陽電池は、個体の半導体薄膜で印刷機器での製造が可能となり、塗布で発電できるものとなります。
デザイン性に優れたソーラーパネルが製造できる可能性を秘めています。
■メーカーの違いやパネルで発電量が変わる？
このようなパネルの違いによって特徴が変わることは分かりましたが、メーカーの違いでパネルの発電量が変わってくるのか気になる方もいるでしょう。
国内メーカーと海外メーカーを比べた場合、製品にそこまで大きな違いはありませんが、国内メーカーよりも海外メーカーの方が安価で購入できる可能性があります。
しかし、サポート面などは圧倒的に国内メーカーの方が安心感もあり、シェアも国内メーカーの方が高くなっています。
また、発電量に関してもメーカーによって大きな差はないので、原料の違いや価格、サポート面や機能面などを重視して選んだ方が良いでしょう。
■ソーラー発電の気になる初期費用は？
太陽光を利用してソーラー発電を副業として行う場合、初期費用にどれくらいの資金が必要になるのでしょうか？
初期費用は発電量や設置する環境によって異なりますが、初期費用には設備一式、工事費用、手続き費用がかかってきます。
・設備費用
ソーラーパネル設置のための設備一式費用で、本体とそれ以外の補助設備が該当します。
一般的な設備としてソーラーパネル、取り付けるための架台、複数の配線をまとめるための接続箱、集めた直流電気を交流に変換するパワーコンディショナーなどがあり、これ以外にも侵入を防ぐためのフェンスや除草シートなども該当します。
場所によって必要性が変わるものもありますが、長期的に設備を安全に維持するためには必要なものが多いでしょう。
・工事費用
ソーラーパネル設置のための費用が工事費用に該当します。
場所の造成費やソーラーパネル組み立て、電気工事などがあります。
ソーラーパネルを設置する場所によって費用も異なりますが、設備の整っていないところを開拓していくことが多くなります。
木の多い場所であれば、伐採や基礎工事などで多めに費用がかかることがあります。
・手続き費用
ソーラーパネル設置のためには様々な手続きや申請を行ってからとなります。
そのための準備として電気会社や資源エネルギー庁、各自治体などに申請を行っていきます。
手続きには専門的な知識も必要なので個人で行うことは難しいので、手続きを代行してくれる業者に依頼すると、かかった費用が手続き費用となります。
■地方の農家が注目するソーラーシェアリング
最近、地方の農地で農業と太陽光発電事業を同時に行う「ソーラーシェアリング」が注目されています。
これは、農地から雑用地などに転用して設備を設置するのではなく、支柱を立ててそこにソーラーパネルを設置するという仕組みのため、そのままの土地を2つの意味で両立させられる方法です。
転用期間は3年間となり、面積が必要最小限で適正であることや農作物の生育に適した日照量を保つための設計であること、また支柱の高さや構造など複数の項目においてクリアした場合に適用されます。
この農地の転用は各自治体においてのルールがある場合もあるので、市町村の農業委員会に確認してみましょう。
これによって適した土地だと判断された場合、特別な場所を用意しなくても副業が始められるでしょう。
■どんなことに気を付けてソーラー発電の副業を始めるべき？
ソーラー発電において必要なことは分かってきましたが、副業としてスタートする場合、どんなことに気を付けて行った方が良いのでしょうか？
これらを見て自分でできないと感じた場合、再生可能エネルギー投資という手段でソーラー発電の副業を始めるのも可能です。
自分でソーラーパネルを購入する場合、それを設置できる広い場所や土地などが必要になりますが、投資資金の準備も行わなければなりません。
しかし、再生可能エネルギー投資という手段であればプロに運用してもらう太陽光発電ファンドやソーシャルレンディングでの投資ができます。
それぞれの特徴を簡単に説明していきます。
・個人で副業する場合
個人で副業する場合、建設業者などと交渉して手続きを済ませて電力会社と契約する方法を取り、これによって収入が得られます。
初期投資に資金がかかり手続きなども必要になりますが、高い利回りを実現できるというメリットがあります。
他にも、土地付き分譲の太陽光発電所の所有権を得るという方法もあり、こちらの方が利回りは低くなるものの手軽にできる副業です。
このような土地付き分譲の太陽光発電所は、利回りを考えて直接ソーラーパネルの変更を申し出ることも可能なので、気になる場合は種類を選んで交渉してみましょう。
・ファンドへの投資
自分で設備関連の準備をしなくても簡単に副業をしたいなら、上場ファンドへ投資という手段もあります。
上場ファンドなら購入も売却も自由というメリットがあり、リスクの分散が可能です。
・ソーシャルレンディングの投資
最近注目されているソーシャルレンディングは、発電所の計画をしている事業主に対して融資する投資の手法で、そこで得た利益が返済されるという仕組みです。
つまり電気を売って得た利益ではなく、稼働前の建設資金を融資してそれに対しての利息を得られるということです。
ソーラー発電というジャンルであっても、それぞれ違った意味を持っています。
“ソーラー発電の副業”という意味では同じかもしれませんが、意味が異なってくるので、その先を考えてから投資を行いましょう。
副業であっても事前に調べて、不明な点がないかを確認してから始めてみましょう。
