FA業界の雄!「日本屈指の高収入」株式会社キーエンスの実態
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今回は、株式会社キーエンスについて調べました。株式会社キーエンスは、大阪に本社を置く、自動制御機器を中心とした製造販売会社です。

なぜ株式会社キーエンスについて調べようと思ったかというと、「日本TOPクラスの高収入企業」と言われているからです。年収が高いということは、「利益率が高い」「高付加価値サービスや商品を提供している」「社員満足度が高い」企業である証明になります。どのようにして高年収を実現しているのか、その謎に迫ります。

 

会社概要と歴史

まずは簡単に、キーエンスの歴史とその沿革からみていきましょう。

会社HPに掲載されている情報によると、キーエンスの始まりは1974年、兵庫県尼崎市に「リード電機株式会社」として設立されました。現在の社名となったのは1985年、アメリカに現地法人「KEYENCE CORPORATION OF AMERICA」を設立したことからです。また、同年に製造子会社クレポ株式会社(現キーエンスエンジニアリング株式会社)を設立しました。

1986年に日本法人も現在の社名「株式会社キーエンス」となりました。1987年、大阪証券取引所に上場。1989年には東京証券取引場へ上場を果たしています。

大阪市に本社を移転した後は、研究所も併設。更には世界規模で事業展開を続け、現在では45か国、250拠点の規模を誇ります近年では、ISO取得や環境保全の活動内容にも力を入れている企業です。

 

事業内容

キーエンスの事業内容は、ファクトリーオートメーション(FA)全般です。ファクトリーオートメーション(FA)とは、「生産工程の自動化システム」の総称です。例えば、センサーやタッチパネルなどのハードウェアとソフトウェアといった電子応用機器の製造・販売を行っています。

工場の自動化に伴う設備やセンサーを開発販売しています。その取引先は、半導体メーカーや液晶メーカー、自動車といった工業製品をメインとする企業から、食品や薬品・化学を扱う企業まで、非常に多岐にわたります。工場を持っている企業であれば、どのような分野の企業であっても取引できるのがキーエンスの強みであるといえます。

こう聞くと一般人には身近な企業ではないのかな、という印象ですが、実はそうではありません。買い物に行くと、店員さんが商品にバーコードを当てて読み取っているところを見かけます。あれはバーコードで商品管理をしているのですが、あの売上管理システムもキーエンスが扱ってるのです。

 

高収入は本当か!?噂を検証

次に、キーエンスが日本屈指の高収入企業である、という噂を検証してみましょう。

結論から言うと、この噂は本当です。日本中の会社の年収ランキングで、毎年1位~3位に位置しています(関西では間違いなく毎年1位です)。

キーエンスの社員の平均年齢は36歳平均年収はなんと約1800万円です。

ファクトリーオートメーション(FA)業界は、エンジニアの希少性が高く、工場を有する全ての企業が欲する仕事であるがゆえ、業界全体的に高収入です。ファクトリーオートメーション(FA)業界の中でも、特に株式会社キーエンスは高い収入だと有名です。その理由は、キーエンスが「海外事業を拡大している点」、「人材力の向上をしている点」にあると思います。

キーエンスは、さらなる付加価値の創造を目指してという考えを理念としています。現状に満足せず、常に上を目指しているのです。その結果、新製品の積極的な開発、人材の充実強化、海外拠点への拡充を積極的に行っており、毎年売上・利益ともに順調に伸び続けているのです。

 

社員からの評判は?

キーエンスでは、給与ややりがい、安定性といった面の口コミは高評価です。前述のとおり、収入は日本トップクラスです。これは世界規模で事業展開をしていること、工場がなくならない限りキーエンスの強みを発揮し続けられることが影響しているようです。世界から工場がなくなることはあり得ないですから、今後も安定した経営が続くことが予想されます。

また、ファクトリーオートメーション(FA)という商品を取り扱っているので、取引先も大手企業が多いです。これは社員のやりがいにつながっています。「やりがいや責任のある仕事を任せてもらえる」といった評判が高くなっています。

社内の風通しについてですが、こちらもおおむね良好です。若手や女性といった部分で判断されることはあまりないようです。キーエンスでの勤続年数や性別、社会人経験の長さにかかわらず、「思い付きや行き当たりばったりではダメ、きっちりと考えたり根拠を明確にした提案であれば受け入れてもらえる」という意見が聞かれました。

キーエンスで女性の働きやすさの面については、評価は半々といったところ。事務系の仕事はかなりの好待遇という評価や、開発系でも女性の採用が増えてきているようです。しかし、産休・育休に関する評判はあまり良くありませんでした。産休・育休の取得自体はできるようですが、心理的にとりにくい環境があるのかもしれません。

勤務時間や休日休暇に関しても、同じく評価は半々といったところです。これは世界を相手にする仕事であることと、工場はほぼ稼働し続けているため、仕方のないことかもしれません。「取引先がそういった分野である以上、それらに対応するためにはこちらも合わせるしかない。その部分に不満がある」、といった口コミがありました。

しかしなんといっても、給与や賞与に関しては非常に高い評価を得ています。先程述べたような「女性の働きやすさや勤務時間に関しては不満が残るものの、やはり給与が良いことで全体的には満足している」という意見は多くみられました。正社員はもちろんですが、派遣として働いた場合でも、給与面では頭一つ抜けているようです。

このような高給を支払える理由のひとつに、直接販売をしていることが挙げられるでしょう。通常のBtoB(企業間取引)であれば、メーカーと顧客間には代理店などを挟みます。これは、個々の顧客との取引や手続きを代理店に代行してもらうことでメーカーの負担を減らすためです。

しかし、キーエンスでは代理店を挟まずに直接取引を行うことで高収益に繋げています。営業担当が直接現場に出向く為、より顧客の事情を把握できます。そして現場で得た様々な情報は、直接開発部門に反映されます。つまり、営業・開発が一体化させ、より顧客ニーズに合った製品を開発することで収益に繋げていると考えられます。

その一方で、代理店を挟んでいないため、個別の顧客にそれぞれが対応しなければならず、雑務や対応に時間がとられている現状がうかがえます。このことが勤務時間への不満や、有給や育休など休暇の取りにくいという評価に反映されているのだと思われます。

しかしなんといっても高収入であるということへの満足度は、他社と比べてずば抜けて高いです。「給与が高いから全体的には満足。他の面で多少の不満があっても目をつむる」という人も多くいました。

 

サービスの評判は?

キーエンスは、一般消費者に向けた製品を扱う企業ではないので、商品やサービスについてはあまり知られていません。BtoB企業の多くと同じく、「名前は知っているけど何をしているのかは知らない」というのが一般的な反応でしょう。しかし、全く口コミがないわけではないのでそれらの評判を検証してみました。

基本的に製造業の現場からの評価がメインです。良い評判としては「新製品やデモ機を貸し出してくれる」といったものがあります。これは、自社製品に自信がないとできることではありません。新製品やデモ機を貸し出して、評判が悪いとその後の製品にも影響が出ます。そのため、通常はそうそう表には出しません。しかしキーエンスではそういったことはなく、かなりアッサリと貸し出しているようです。

次にSO(スペシャルオーダー)品などもよく作っているようです。所謂カスタムモデルですね。これも現場にとっては嬉しい事ではないでしょうか。独自改造ではアフターサポートが受けられなくなったり、場合によっては商標や特許関連で最悪のケースは裁判沙汰になります。

しかし、キーエンスがカスタムしてくれるのであれば話は別。キーエンスが自社製品をカスタムしてくれる訳ですから、当然アフターサービスも受けられます。商標や特許に関しても、自社(この場合はキーエンス)の持っているものですから問題の起こりようがありません。

他にも注文してからの納品スピードが早いといった声も聞かれます。更には不具合個所を提示したら、半年後にはその部分に対応した改良品を持ってきてくれたことも頻繁にあるそうです。こういった面では、営業と開発が一体となったビジネスモデルの強みを十分に活かしているといえます。

その一方で、製品ではなく営業活動面では、評価は綺麗に分かれます。営業担当がかけてくる電話の頻度が多すぎたり、同じ営業から日に複数回メールが来たりといった口コミが見受けられました。その一方で、優秀な技術担当がいたのでなんでも相談できたという声もあります。また、社内稟議をより通しやすい提案をしてくれるといった声もありました。

総合的にみると、製品やサービス内容に関しては、良好な評判がほとんどした。その一方で人に関わる部分、営業手法や担当の人柄については良い評価が8割ほどでした。この部分は人間である以上どうしようもない事でもあります。人同士の相性や各個人の性格によるところが大きいため、客観的な判断をしにくい部分です。

 

総括

全体的な評価を総合的にまとめると、「ガッツリ働き大きく稼ぐ」ことが好きな人には、非常に向いているといえます。社員の平均年収ランキングではTOP3の常連、社内をざっと見ただけでも年収1000万クラスが当たり前にいる会社のようです。

利益をきちんと社員に還元してくれている証ともいえるでしょうか。もちろん収入面での評価だけでなく、風通しのよさも良好。やりがいやキャリアに関しても、責任のある仕事を任せてもらえ、若手でも結果を出せばきっちり評価をしてくれる点はやはり大きな魅力といえます。

しかしその分、勤務時間の長さや休暇の取りづらさといった口コミが若干目立ちます。ライフワークバランスを重視する方や、収入よりも自分の時間を大切にしたい人には向かないでしょう。そういったことも含めて、高収入なのである程度は仕方のない事ではあります。

製品やサービスに関しても評価が高く、代理店を挟まないビジネスモデルが非常に有効に働いている屈指の成功企業です。営業開発一体型の企業はほかにもありますが、ここまで成功している例はほとんど有りません。

BtoB企業としてトップクラスに君臨しているキーエンス。その強みを十分に活かした企業戦略は、今後も安定した成長を続けていくでしょう。

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