
同期の中で出世スピードが速い人と、なかなか昇進できずにいる人とでは何が違うのでしょうか。
今回は、40歳にして会社役員に就任し、都内某企業の営業部長として結果を出し続けている西浦龍太郎にインタビューしてみました。
ライバルとの差を広げ、出世スピードを上げたい方に向けて、昇進が早い人はどんな人物なのか、そして部長職とはどのような仕事内容なのかをお伺いしました。
下記、西浦龍太郎のSNSです。
西浦龍太郎(@nishiryu00) • Instagram写真と動画
西浦龍太郎のプロフィール情報
簡単ではありますが、最初に西浦氏のプロフィールからまとめておきたいと思います。
- 年齢:40歳、独身
- 職業:都内で会社役員
- 職種:営業
- 年収:1,000万
「年収1,000万円」はビジネスパーソンであれば誰しもが一つの目安として認識しているはずです。
年齢40歳にして年収1,000万に到達して会社の役員にまで出世されている、所謂「出世組」と言えるでしょう。
営業部で実績を残してきたということですから、その極意を知れるのではないかと思います。
人当たりが良い人は出世が早い
記者:
調査によると日本の一般的な企業では部長に昇進する平均年齢は47歳とのことです。西浦さんは40歳で既に部長職に就いていらっしゃいますが、出世スピードの速さについての理由をどのように捉えていらっしゃいますか?
西浦龍太郎氏:
僕としては、「努力」はまず大前提で、当たり前のことだと思ってるんですね。
会社で営業の仕事をしていて、努力をしていない人なんていないでしょう?
でも努力さえしていれば営業成績が上がるほど営業の世界は甘くない。
努力って、残念ながら結果に直結するわけじゃないんですよ。
なぜ努力するかが重要かで、結果のために努力している人って結局は成績が上がらず結果が出ないことが多いなと思っています。
この仕事を続けていて気付いたのは、営業成績が良い人はたいてい「人当たりが良い」ということです。
営業のスタイルは人それぞれですが、やはり人と人との繋がりの中で仕事が決まっていくわけですから、人あたりが良い人は上手くいくきっかけを掴みやすい。
顧客の心が掴めるかどうかって、努力じゃないんですよ。
実は努力家の西浦龍太郎氏
記者:
営業職で出世できるかどうかは、努力次第ではないと?
西浦龍太郎氏:
もちろん、努力は大事ですよ。
なにしろ僕自身も自他共に認める大の努力家ですし。
でも、ガムシャラに努力しているのに結果を出せずに悩んでいる営業スタッフって実は多い。
それは、努力が結果を作ると勘違いしているからなんですね。
頑張って努力をすると手に入るものは数字とか結果とかではありません。
こつこつと努力をして手に入るものは実力です。
努力を続ければ営業職としての実力がつくということなんですよ。
成功のために実力は必要だけど、実力があっても日の目を見ない人って実は多いわけです。
つまり、人としての魅力があって実力も伴っている人から、営業成績が上がっていくのかなと、僕は思っています。
営業部部長の役割とは
記者:
西浦さんは現在、営業部部長として営業スタッフを束ねる立場にいらっしゃいますが、実際の仕事内容を教えてください。
西浦龍太郎氏:
営業スタッフとして仕事をしていた時と、営業部の部長として部を牽引する立場になってからとでは、仕事内容は大きく変わりましたね。
やはり営業スタッフの仕事内容と言えば、顧客とのコミュニケーションがメインだったわけです。
顧客の話を聞き取り、潜在的な課題を見つけ、解決方法となる自社製品をわかりやすい表現でご提案することが営業スタッフの仕事。
対して、営業部の部長が担う役割は全く違ってきます。
まずは、会社としての売り上げ達成に向けたシステムを作っていくことが必要です。
だから、僕の今の仕事は部のスタッフがいかに目標を達成できるかを明確にして、働きかけていくことと言えますね。
記者:
営業部の目標達成に向けては、何を意識されていますか?
西浦龍太郎氏:
売り上げ目標の達成って、口で言うほど簡単では無いですよね。
景気とか運とかタイミングとか、いろんな要素で営業結果が変わってきてしまう。
でも、だからこそ目標達成のシステムが重要になってきます。
何をやればどんな成果が出るかを明確にする、つまり原因と結果を論理化するのが僕の大きな仕事です。
あと、意外と皆さんが陥りやすい落とし穴があって…。
一度目標を達成すると満足してしまう人も多いですけど、それはダメ。
会社が伸びるためには目標を達成し続けることがすごく重要なんですよ。
記者:
目標を達成し続けるためのモチベーションはどのように保てば良いのでしょうか?
西浦龍太郎氏:
まずは、目標達成を目標にしないことです。
目標を達成し続けるという意識が重要だと僕は思います。
僕の仕事は営業部の人材を育てて、目標を達成し続けられるシステムを作り、仕掛けていくことなので、スタッフのモチベーション維持は強く意識しています。
スタッフそれぞれ個性があるし、営業スタイルも様々です。
同じ声掛けが全員に響くわけじゃない。
個性も意欲も違うスタッフが持っている強みを見つけて、引き出していくことこそ営業部部長がすべきことだと思っています。
ようは、意欲を引き出してモチベーションを維持させるサポートですね。
モチベーションはポジティブじゃなくても上がる
記者:
西浦さんは常にポジティブで負けず嫌いな一面をお持ちと伺っています、
やはり、モチベーションの維持にはポジティブさが必要なのでしょうか?
西浦龍太郎氏:
確かに僕自身はポジティブな人間ですね。
新人の営業マンだった頃、わりと失敗率が高い時期もあったんですが、状況が困難なほど挑戦できることが嬉しいと思っていたり。
落ち込んでいる暇があるなら、やれるだけのことをやろうと思えるタイプではあります。
失敗から学べることも多いですし。
でも、モチベーションが上がるきっかけって、人それぞれ違いますよ。
僕の場合は、確かにポジティブな発想からモチベーションが上がるタイプではあります。
でも、数多くの営業部スタッフを見てきましたが、ネガティブな考え方からモチベーションが上がる人もいるんです。
意外でしょ?
記者:
営業部員は必ずしもポジティブである必要はないと?
西浦龍太郎氏:
世の中はポジティブ思考が最強みたいになっていますが、営業で成功している人って案外ネガティブな人も多いです。
ネガティブな人ほどリスクヘッジが上手いですし、切羽詰まった状況にならないように先回りして成績を上げてきたりします。
不安を燃料に粘り強くモチベーションを高めるタイプもいるわけです。
そこも個性ですから。
営業部の部長としては、どうすればモチベーションを高く維持できるか、スタッフ一人一人の素質を見極めて、上手く自信を持たせる、進捗状況を把握する、そういったことが僕の仕事ですね。
スピード出世の秘訣は「人」
記者:
他国と比較してポストが不足し出世しにくいと言われる日本企業で、若くして部長職に就任された、スピード出世の秘訣があれば教えてください。
西浦龍太郎氏:
僕自身、若い頃に会社役員の人に「どうすれば出世できますか」と聞いたことがあります。
若い僕は、なにかすごい名言みたいなこととか、熱いメッセージとか意識高い系の回答を期待して質問したわけです。
だけど、会社の役員さんの回答はなんていうか、ちょっとふわっとしていて…。
「人ですよね。仕事は人とするので。」
その時は、ポカンとしてしまった僕も、今は意味が理解できるようになりました。
人との関わりで仕事をする以上、何をするかよりも誰とするかで選んでもらえる自分であり続けることが出世の秘訣なのかなと思っています。
実力があっても、不親切な人や人当たりが悪い人を仕事相手には選びたくないでしょ?
そういうことかなと、僕は思いますね。
総括
今回は、40歳という若さで会社役員になり、営業部部長というスピード出世を果たした西浦龍太郎氏にインタビューしました。
営業部部長として何を大切に取り組むか、ポスト不足と言われる日本企業で、なぜ若くして部長に昇進できたのか、今回のインタュビューから西浦龍太郎氏の人物像が見えてきたのではないでしょうか。
多くの「仕事ができる人」の中から出世できる人は一握りです。
仕事ができるだけでなく、「人としてできた人」であることが出世の秘訣と言えそうです。