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キリン株式会社の会社概要(歴史・沿革・直近の活動内容など)
キリン株式会社は、キリングループで飲料事業の製造販売を行うキリンホールディングスの中核企業です。キリン株式会社は、飲料関連をメインとした活動内容を行っています。
キリンの歴史は古く、その起源はウイリアムコープランドという人が大衆向けのビールを醸造して販売したことに始まるとされます。1907年に、岩崎弥太郎の弟である岩崎弥之助らの支援を受けて、三菱財閥傘下の麒麟麦酒として発足しました。第二次世界大戦後は、アサヒビールが台頭するまで長らくビールの販売本数の一位を保持し続けていました。
キリン株式会社の事業内容・強みは?
キリンの事業内容は、ビールなどのアルコール飲料を多数取り扱っていることのほか、コーヒー飲料や清涼飲料水、牛乳など乳製品なども取り扱っています。
強みはキリンのホームページにも記載があるように、「丁寧なものづくりや品質へのこだわりが生み出す商品やサービスを通じて、顧客に響きや感動を提供しているところ」にあります。
丁寧なものつくりや品質へのこだわりといったキーワードはいかにも日本的とも考えられ、戦後の日本を牽引した要素であるとも考えられます。日本のメーカーの商品は高い品質を持っているとの評判を世界から受けていますが、キリンもその中の一つに入ると言えるでしょう。
キリン株式会社の口コミ・評判を検証(採用系)
キリンで働く人の口コミを検証しました。評判は概して、「典型的な日本企業」といった印象です。伝統的な日本の企業の特徴として、年功序列制や手厚い福利厚生制度、新卒一括採用などがありますが、キリンもこのような側面の強い典型的な企業の一つであると考えられます。若手の頃よりチャレンジを歓迎する風土や、能力に関係なく昇進が可能であるといった、ベンチャー企業に多く見られる社風ではあまりないようです。
入社5年目までは、ボーナスを含めた年収が、ほぼ横一線です。能力に関係なく収入がほぼ皆同じになります。この点に関しては、賛否ありました。
また、「女子には勤務地の希望が叶いやすいが、男子は全国転勤が当然とされています」という意見がありました。この口コミは、まさに典型的な日本企業の特徴を述べているかのようです。年功序列が依然として続いていて、かつ男は外で働くのが当然だが、女はそこまでしなくてよいというような考えがみてとれます。しかし、近年になって見直しを迫られているのか、「人事評価については、年功序列的要素を弱めて優秀な人を積極登用する試みが進行していて過渡期にあります。反面で給与水準のベースは以前より低下しています。」との意見も見受けられました。伝統的な企業であっても近年のグローバル化の波に逆らうことは出来ず、何とか優秀な人を戦力にして企業の発展に繋げたいとの経営陣の苦悩がみてとれるようです。
キリンの業績は決して悪いものではなく、むしろ飲料業界全体でみればかなり良い方です。キリンホールディングスの平均年収は1000万円を超えており、子会社であるキリンの平均年収も800万円を超えていると考えられており、非常に高い水準を保っています。口コミでも「高水準の給料について満足している」との意見が多く見られます。「ベースとしての給料は高いと考えられます。管理職になれれば年収1000万円を超えます。残業は付けた分だけ払ってくれるので頑張って残業を続ければ毎月の給料がいつもの倍になることもあります。」「世間からみるといいレベルの給料だと思われます。ここまで給料を出してくれる会社というのはあまりないと思います。」等の意見がありました。一方で、その反面、「社内で見ると無駄な人にたくさんの給料を支払っているように見えます。」という気になる意見も出されています。能力が非常に高い人は、キリンで働き続けることで報われない感情を抱いてしまう可能性もあるとも考えられます。
給料面だけでなく、福利厚生についても満足していると思われる見解が多く見ることが出来ます。ただ、近年では契約社員や派遣社員も増えているようで、契約社員や派遣社員という立場で働く人にとっては、不満がない訳ではないようでした。
キリン株式会社の口コミ・評判を検証(商品・サービス系)
キリンの商品は、ホームページ上でも述べているように丁寧なものづくりを心掛けていて、品質が高いことを最大の売りとしています。消費者にもそれが伝わっているのか、軒並み高評価を受けている商品が多いように見受けられます。100年以上の長きにわたり経営を続けていくには、多くの人が好む定番商品の品質を保って、なおかつ飽きさせないように新商品も発表し続けなければなりません。
キリンの一番の売りであるビールについても同じようなことが言え、『一番搾り』が定期的にリニューアルして味を頻繁に変えているのに対して、『ラガービール』は基本的にリニューアルしていません。「今まではキリンの一番搾りを飲んでいたがリニューアルして味が変わり、苦みが減りこくが薄くあっさりした味になったので昔から味の変化のないラガービールを飲むようになりました。キリンらしい味で好みです。」などと評価されています。
ビール関連商品だけでなく、『午後の紅茶』をはじめとしたお茶類や清涼飲料水でもヒット商品を多く生み出し、品質を保っているためか売り上げを落とさずに販売し続けています。『午後の紅茶』では、定番となる基本の『午後の紅茶』のストレートティー、ミルクティー、レモンティーなど昔からある商品に加え、無糖のもの、アサイーとヨーグルトを添加したもの、紅茶のカフェインが少ないデカフェの『午後の紅茶』、ショコラが入っているもの、ジャスミンが主体となっているものなど、実に多様なバリエーションのある商品を定期的に発売しています。
『午後の紅茶』を例にとっても、古くからのファンがいて定期的に購入する層が根強く存在するようです。「若いころからずっと飲んでいて現在でもストックしていて切らさないようにしています。」「毎月購入していますが、飲み飽きないしひと箱でも一か月持ちません。何年も買いだめし続けて、一生で一番と思っています。」などの評は、飲み飽きない人の多さを実感させます。
紅茶も有名ですが、コーヒーの『FIRE』も昔からある定番商品です。この『FIRE』は一時専門家に缶コーヒーの中で最も完成されているなどの評を受けたこともあります。「毎回買うので定期便にしようか考えます。ケースで置いておくことで余計な買い物をすることがなくなりました。」「缶コーヒーの中ではこれが一番好きです。“安くて美味しいと考えられる完成度の高いコーヒーです。常に家に常備するようにしています。」など、満足している評価が目立ちました。
口コミ評判検証まとめ
キリンで働く人の口コミを見る限り、多くの人は給料や福利厚生、待遇、ワークライフバランスなど多くの面で満足しています。特に給料や福利厚生に関する満足度は高いように見受けられました。給料や福利厚生は平均に比べればかなりの高水準を維持し続けており、今後も大きな変化なく境遇は良いものと考えられます。良くも悪くも典型的な日本企業であるとも考えられ、給料は高水準ながらも、能力がかなり高い人にとっては年功序列が邪魔をして思うように出世できないなどで不満に思うようなケースがない訳ではないと思われます。
キリンの商品やサービスは、「丁寧で品質にこだわりを持つと」ホームページ上で述べている通り、多くの商品でユーザーを満足させています。単に満足させるだけにとどまらず、定期的に購入するリピーター層をしっかりと獲得して維持し続けているのも特徴の一つではないかと考えられます。しかし、全く新たな試みを実行しないかといえばそうではなく、例えばキリンの大ヒット作の一つである『午後の紅茶』は、元となる紅茶をリニューアルするにとどまらず、新たな味を発売するなどして飽きさせない工夫が凝らされています。『FIRE』などコーヒー製品などにも同じように当てはめることが出来ます。